鹿の角を琉球藍で贅沢に染め上げたオブジェ。
天然素材の鹿の角と天然染料の琉球藍の組み合わせはオブジェに相応しく全てが1点もの。天然モノならではの美しさや力強さを感じていただけるかと思います。
鹿の角は古くから縁起物として親しまれてきました。
神の使いとされてきた鹿の角は厄除けや勝利の象徴として戦国武将が決戦に挑む際の兜につけられたり、鹿の角は1年ごとに生え変わることから稲作が主流だった日本人にとって豊穣のシンボルとされてきました。
「SM-RI」シリーズは、沖縄の伝統染色琉球藍染め。
沖縄で古くから栽培され、藍染の染料として使用されていた琉球藍は、沖縄の染織にとって欠かせない染料です。その栽培方法は過酷で、良質な藍葉を育てるためには、徹底した栽培管理や技術、製藍の過程での重労働に耐える強靭な体力と精神力が必要です。また、発酵状態や製造段階で使用する石灰水の量を見極めるためには長年の経験と熱練を要します。
昔から伝えられてきた方法により生み出された藍を用いて手作業で一枚一枚染めては洗いを丁寧に繰り返すことで、化学染料では表現することのできない独特の風合いと一枚一枚表情の違った深みを持ちます。琉球藍は、沖縄のきれいな海の様な深みを持った文化の色といえましょう。しかし、時代の流れと共に安価に手に入る化学合成インディゴが普及してからは、手間暇がかかる藍の仕事に従事する人も少なくなってしまいました。